現在、SUPER GTは2日間の日程で開催され、土曜日に公式予選、日曜日に決勝レースを行うという流れになっている(ゴールデンウィークに開催される富士大会は曜日がずれる場合がある)。
だが、参戦するチームやドライバーたちは、前日の金曜日にはサーキット入りし、レースに向けた準備に取り掛かっている。基本的に走行セッションがない金曜日を、ドライバーたちはどのように過ごしているのか。8号車ARTA NSX-GTの福住仁嶺、55号車ARTA NSX GT3の佐藤蓮に聞いた。
装備品の準備に、ドライバー交代の練習、メディアの取材対応などで ”けっこう忙しい”
チームスタッフは金曜日の午前中からピットガレージの設営やマシン・機材の搬入作業を行っているが、最近では木曜日から準備を始めているチームもいる。
そんな中、ドライバーたちはお昼過ぎを目安にサーキット入りする。ここから週末のレースに向けた準備作業が始まっていくのだ。
「基本的には土曜日の予選に向けてと、ピットストップ時のドライバー交代の練習も行います。あとは、ヘルメットやレーシングスーツなど、装備品の準備を金曜日に行います。あとは時間があればコースウォークにも行きます」
そう語るのは佐藤蓮。彼は今年からSUPER GTに参戦を開始していることもあり、確認しなければいけない事項も多く、バタバタと金曜日が終わっていくという。
「その間に取材が入ることもありますし、夕方にはSUPER GT全体のドライバーブリーフィングもあります。それに参加していたりすると、あっという間に金曜は終わってしまいます。だから、けっこう忙しいですね」
金曜日のチームミーティングは、週末の流れを左右する大事な瞬間
同じように福住仁嶺も、装備品のチェックを行ったり、実際にマシンのコックピットに座って感覚を取り戻したりなど、準備を進めていくのだが、一番重要視しているのがチームとのミーティングだという。
「基本的にサーキットに来る前にもチームミーティングは行うんですが、金曜日にも最終確認と調整という感じで再度ミーティングをします。そこでは土曜日の公式練習や予選に向けて、どういうシミュレーションでいくかという確認をします」
「それが長いと1時間半から2時間くらいかけて話し合いをします。でも、それは週末の流れを作る上でも一番大事なことなので、金曜日に欠かさずやることですね」
ファンの目線で見ると、SUPER GTのレースは土曜日と日曜日の2日間という印象だが、ドライバーたちに話を聞くと、レース前の金曜日から戦いはすでに始まっているのであった。
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