2021.8.28

2021.8.28

答えを追い求める日々は続く……

当初は5月末に開催される予定だった2021年の第3戦鈴鹿大会だが、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり8月に延期となり、シリーズ4戦目として開催された。

前回同様に、優勝を絶対目標にして乗り込んできた8号車ARTA NSX-GTのメンバーたち。しかし、決勝レースは11位となり、無得点に終わる結果となった。

レース後、後半スティントを担当した野尻智紀は足早にピット裏に引き上げ、前半担当だった福住仁嶺も、いつになく険しい表情でチームスタッフらと言葉を交わしていた。

予選で掴んだ手応えと不安

土曜日の公式予選では5番グリッドを獲得。決してベストとは言えないが、朝の公式練習からうまく調整して、優勝も狙える位置を勝ち取った。

「サクセスウェイトとか燃リス制限のことを考えると、僕たちのパフォーマンスはもっと上でなければいけないはずです。そんな中、土曜の公式練習の段階から調子は良くなくて……僕がQ1を担当しましたけど、実際には通過できるかどうか難しい状況でした。でも、予選に向けては少しアジャストできたのかなと思います。ただ、もっと早く対処できていれば、もっと上にいけましたね」(福住仁嶺)

しかし、野尻智紀は朝の公式練習から“ある不安”を抱えていた。

「予選は、そこそこ上手くまとめられたのかなと思います。鈴鹿としては、タイムはそこそこ出そうだし、よく曲がっていそうな雰囲気はあって(予選は)それはそれで良かったです。ただ、感触としては決勝でのタイヤのウォームアップがけっこう辛くなりそうなクルマの動き方をしていて、このまま決勝を走るとなるとちょっと厳しいな、という話はしていました」(野尻智紀)

迎えた日曜日の決勝レース。不安が的中してしまう。前半担当の福住仁嶺、後半担当の野尻智紀ともにグリップ不足を訴えた。

「直前の20分ウォームアップでは、予選でのクルマの感触とはガラリと変わってしまっていて『まずそうだな……』という雰囲気でした。できるだけアジャストをして決勝に臨みましたけど、序盤からグリップ感がない感じで、なかなかペースを上げられなくて、ずっと後ろを抑えながら走らないといけないレースとなりました。タイヤも今回持ち込んできた中でソフト側のものを選んでいたんですが、それでもグリップせず……難しい状況でしたね」(福住仁嶺)

「予選日に感じていたことを、決勝までに上手く変えられなかったのは……残念ですね。僕もパフォーマンスは良くなかったので、反省点はたくさんありますけど、それらを何をどう改善していくかは、これからチームと考えます」(野尻智紀)

“このままでは本当にまずい……”次のSUGOまで、答えを探す日々は続く

シーズン前半を締めくくる1戦をポイント圏外で終えることとなった8号車。ドライバー2人は強い危機感を感じていた。

「今回はタイヤだけじゃなくて、走りの部分もそうです。セットアップのところでのコミュニケーションが、今回は特に欠けていたなと思います。また、本当にイチから見直さないといけないなと感じた週末になりました。このままだと本当にまずいですし、良い方向には進まないと思うので、また全てを見直して、次に臨みたいです。もっともっとチーム力を上げないといけないなと思います」(福住仁嶺)

「課題は山積みです。ただ、シリーズのことを考えると次は本当に落とせません。その中で、僕たちみんなで何ができるかを考えなきゃいけないですし、必ず強い状態で帰ってこないといけないです」(野尻智紀)

これでシーズン前半が終了し、8号車の野尻智紀/福住仁嶺組はドライバーズランキングでトップから27ポイント差の11位となった。“勝つため”、“チャンピオンを獲るため”に臨んでいるなかで、なかなか結果を残せない日々が続き、2人からも歯がゆさが表情に出つつあるのだが、ここでさじを投げてしまっては、これまでの努力が全て水の泡となる。

自分たち、そしてチームのみんなを信じて……。トップの座に返り咲くための答え探しの日々は続く。

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