2021.4.7

2021.4.7

意外と知られていない……公式テストでやっていることって何?

SUPER GTでは、シーズンの開幕前に公式テストというものが行われる。モータースポーツファンや関係者の間では、その年の勢力図を占う上で、重要なものとなっているが、実際のレースではないので、そこで出てくる結果というのは、あくまで“参考”でしかない。

しかし、各チームにとって開幕前の公式テストは、シーズンをより良く戦う上で、欠かすことのできない重要なものとなる。今回は、その公式テストで、各チームが何をやっているのか?を紹介して行く。

基本的な公式テストの流れ

例年の流れでは、開幕前の3月に2回の公式テストが開催される。2021年に関しては3月6日~7日に岡山国際サーキット、3月27日~28日に富士スピードウェイで行われることが決まっている。

テストは基本的に2日間にわたって行われ、それぞれ午前と午後にセッションが設けられる。基本的にGT500・GT300の混走でテストが行われるのだが、1日目の午後のセッション終盤には、GT300・GT500クラスそれぞれの専有走行時間が10分ずつ用意されており、予選を想定したタイムアタックシミュレーションを敢行するチームが多い。

その他にも、セッションの途中にはセーフティカー導入時の流れを確認するための「セーフティカー訓練」も行われる。特に、SUPER GT参戦経験が少ないドライバーは、これに参加して、その手順を確認することが多い。

ちなみに、シリーズを運営するGTアソシエイションが主催しない、各メーカーごとのテストもあり、シーズンに向けたテスト走行が頻繁に行われている。

テストでは何をやっているのか?

テスト走行で確認しなければいけないことはたくさんある。まずはマシンのセッティングの確認。より速く安定して走るために、車高やウイングの角度、サスペンションの調整など、様々なものを試して、レース本番に向けた“クルマ作り”を行っていく。

もちろん、コースによってセッティングは微妙に変わってくるほか、天候や気温の変化に応じて、微調整することもある。実際のレースウィークでは公式練習の時間が限られているため、このテストでどれだけデータを集めて、基本的な方向性をきめておけるかが、重要なポイントとなる。

またSUPER GTでは、4つのタイヤメーカーが参入し、激しいタイヤ戦争が繰り広げられている。そこで競り勝っていくために、公式テストでは実戦で投入するタイヤのテストを行う。

テスト期間中には同じスリックであっても、特性のことなる種類のタイヤが多数持ち込まれ、それをひとつずつテスト。データの収集や、次回のタイヤ製作に向けた改善点などをまとめる場合もある。

この他にも、本番を想定したピットストップの練習など、レース中に起こりうる事態を想定して、事前に確認しておくこともたくさんある。

新人ドライバーの必須項目“ルーキーテスト”

そして、SUPER GTの公式テストでよく耳にするのが“ルーキーテスト”だ。このカテゴリーでは、ドライビングのマナーというところに非常に重きを置いており、初めてSUPER GTに参戦するGT300クラスのドライバー、もしくは2シーズン以上同シリーズに参戦していなかったドライバーが対象となる。そのため、いくら元GT500チャンピオンやベテランの選手であっても、SUPER GTから一定期間離れていた場合は、この対象となるのだ。

ルーキーテストは、基本的に公式テストのセッション中に行われ、12周以上をレーシングスピードで走り、ラップタイムの安定性や走行マナーなどをチェックされる。ここで不合格となった場合は、本戦への出走は認められない。

なお、ARTAでは今季デビューの佐藤蓮がルーキーテストの対象となり、公式テスト岡山の初日に無事合格した。

実際のレースとは異なるため、順位に関してもあくまで参考結果というのが、テストなのだが、走行時間が長いため、いつも以上にSUPER GTマシンの走りをたくさん観たいという方にはおすすめだ。

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