市販車にも使用される「無鉛ハイオク」
スーパーGTで使用する燃料は、市販車にも使用される「無鉛ハイオク」を使用することになっています。サーキットにガソリンスタンドがあるのは、ご存知でしょうか?みなさんがご利用されるスタンドと同じガソリンスタンドです。サーキットに来られる方用だけではなく、戦うスーパーGTマシンたちも同じ。大切な燃料はそこで指定された銘柄のものを購入します。使用する際は空気以外のものを混ぜてはいけません。海外戦では、また別途規定が変わります。
搬入日は、サーキットに入ると早々にガソリンスタンドでガソリンを購入して、お昼くらいにはピットにスタンバイします。われわれは2台体制で戦っていますが、レースウィークに約1200リッターのガソリンを使用します(参考までにドラム缶には、200リットルのガソリンが入ります)。ピットの前に設置してある給油タワーには、200リットル入ります。
サーキットでは、その時の気温やピットの場所など現地の状況で、時間あたりのガソリンの流量が変わります。決勝のピット作業に影響を及ぼすので、それを慎重に測ったりするなどし、決勝に向けて準備を重ねていきます。
ガソリンの量はセッション中に決定
走行が始まると、セッション中は、給油タワーから給油したり、データエンジニアが算出したガソリンの量をタンクで給油したりとチームにより運用はそれぞれとなります。
決勝中は、ピットインのタイミングによりデータエンジニアから無線で伝えられたガソリンの量を給油する準備をしスタンバイ。給油量は、ライブ中継でもおなじみですが、秒数で測ることが多いですね。給油で使用する機材は、しっかり点検しておかないと、給油作業に遅れが出ることや燃料漏れにより火災が発生することもありますので、クルマ同様しっかりとしたメンテナンスが必要な箇所でもあります。
ピット作業は、とても緊張する瞬間ですが、チームミーティングでは、土屋圭市エグゼクティブアドバイザーが、緊張を楽しめとアドバイスしてくれます。ピットインでクルマが入って来る直前のチーム無線でも、毎戦、士気を高めることをチームに伝え、落ち着いていこうと心して臨む給油マン。ARTAのチームプレイは、見えないところ、発する言葉でも顕在でもあると言えます。