終盤ステアリング系のトラブルか?安全を考慮してチェッカーを受けず
今日のレースは14番手スタートではあるが、ドライバー、スタッフは気持ちを切り替えて少しでも多くのポイントを獲得すべく、決勝を待った。今回のレースは、3時間のタイムレースで、約120周弱のバトルが繰り広げられる。給油を伴う2回のピットインが義務付けられている。
スタートドライバーは佐藤蓮選手。ウォームアップ走行では6番手のタイムを記録し、決勝のバランスは良さそうだ。14番手からの追い上げが期待された。
佐藤蓮選手はクリーンなスタートを切り、13番手で1周目を終えた。5周目の最終コーナーで前車を抜いたが、クロスラインで抜き返されてしまう。そのままスリップに入り、1コーナーで順位を上げる事に成功した。この時点で12番手。更に次の周のメインストレートで1台を抜き、11番手に順位を上げる。佐藤のペースは良い。
12周目には8番手争いの集団に追いつき、チャンスを伺う。16周目に300クラスの車両が止まってしまい、このレース最初のFCYが導入され、車両の回収が完了した翌周に解除された。
25周の時点で、10番手の車とは0.6秒差だ。ペースはほぼ同じでなかなか抜くまでに至らない。30周目にルーティンのピットインを行い、大津弘樹選手に交代。
全車が1回目のルーティンのピットインを終えた41周目の時点で、大津選手は7番手まで順位を上げる事に成功。大津選手のペースは良いが、そこから先はなかなか順位を上げられずに、我慢の走行が続いた。
73周目から2回目のルーティンのピットインを始めるチームが出始め、75周目に大津選手はピットインして、佐藤選手に交代。77周あたりで2時間経過。残りは1時間。
78周目のストレートでスリップに着かれてしまい、1コーナーでひとつ順位を落としてしまう。80周で全車が2回目のピットインを完了し、9番手を走行。
95周目にステアリング系統と思われる不調を訴え、100Rでコースアウト。ピットに戻りチェックを行う。
チェックを終え、14分後に佐藤選手をコースに送り出しチェック走行を行ったが、走り続ける事は出来ず、ピットに戻り、完走扱いになったものの、チェッカーを受ける事は出来なかった。
鈴木亜久里監督のコメント
「14番手という後方から追い上げて、一時は7番手まで順位を上げてくれたのは良かった。ペースも良かったので、もっと順位を上げられる可能性があったので残念。だけど、これを次回以降のレースに生かさないとね」
土屋圭市アドバイザーのコメント
「あの順位から諦めない姿勢が伝わってきた。一時は7番手までポジションをあげる事が出来たのがそれを証明しているよね。2人ともよく頑張っていた」
田中洋克チームディレクターのコメント
「14番手からのスタートでドライバー2人とも頑張って追い上げてくれたのですが、トラブルが出てしまい、一度ピットに入れて修復を試みたのですが、これ以上走らせるのは危険と判断し、最後まで走らせることが出来ませんでした。良いペースで走れていたので、残念です。次回は挽回したいです」
大津弘樹紀選手のコメント
「今回は14番手からのスタートでした。蓮は500でスタート経験が無かったので、担当してもらって、序盤はペースよく走ってくれて順位もあげつつ、ボクに代わったあとも自身のスティントで順位もあげたし、ベースも悪くなかったので、車とタイヤの状態も良かったと思います。サードスティントは気温も下がったので、アウトラップで順位を落としてしまったのですが、その後のペースは良かったので、これから終盤にかけて追い上げるところでトラブルが出てしまいました。ポイント圏内を走れていたので、それを取りこぼしてしまったのは痛かったです。まだ原因が分からないので、しっかり解析してもらい次戦に臨みたいと思います」
佐藤蓮選手のコメント
「初めてスタートを担当しましたが、何とかミスなく最初のスティントを走れました。順位も徐々に上げる事も出来て、大津さんも素晴らしい走りで最後のスティントでボクにつないでくれました。最後のスティントも良いペースで走れていたのですが、終盤トラブルが出てしまい、一度ピットに戻って修復してもらったのですが、チームの判断で走行を止めました。悔しい結果ではありますが、収穫もあったので、次のレースに生かしたいと思います」