SC導入が順位を分けたが内容の濃いレースで次戦に期待
スタートは大湯都史樹。予選12番手から初めてのスタートを担当したが、1周目は順位を2つ上げて戻ってきた。スタート前の大湯はタイヤが暖まるまで順位を落としてしまうかも知れないとコメントしていたがペースは良く、4周目までに7番手に順位を上げる。9周目には6番手、19周目には5番手まで順位を上げた。
20周目に他車がコース脇に車を止めていてセーフティーカーが入る可能性があったので大湯はここでピットインを要求したが、ここで入ると燃費の問題が出てしまうことと、ピットが混雑していたためもう1周走ることになった。しかし、ここで大湯の予想があたり、セーフティーカーが導入されてしまう。この時点で大湯は4番手。リスタート直後にルーティンのピットインを行い、タイヤは左側の2輪のみ交換を行った。
後半の松下信治は29周目には8番手までポジションアップ。松下は前半の大湯とほぼ同じペースで周回を重ねる。途中10番手まで順位を落としてしまうが、すぐに挽回。40周目は8番手で周回を重ねる。松下は安定したペースで走り、最後にひとつポジションを落としてしまうが、9番手でポイントを獲得し大湯とチームのチャンピオンの可能性を残した。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「大湯はもう1周早く入れたかったんだけど、燃費の問題があったからね。残念だけど仕方ない。富士はウェイトが無くなるし、NSXも得意なコースだから勝ちに行きたいね」
岡島慎太郎エンジニアのコメント
「セーフティーカー前に入りたかったのですが、燃費の問題や8号車がピットに入っていたという事もあり1周遅らせました。もしあのタイミングで入ったとしても後半は燃費走行をすれば良い順位を得られたと思いますが、8号車は優勝がかかっていたので、1周遅らせることにしたらセーフティーカーが入ってしまいました。車のパフォーマンスもそれほど悪くなかったですし、ドライバーもチームもミスなく戦えたのでそれは良かったと思います」
大湯都史樹選手のコメント
「前にいた4号車は早めにピットインして2位だったので、ピットインのタイミングが重要なレースでした。しかし、ボク達は燃費の問題もあって、あのタイミングで入れなかったので、走りで何とか挽回出来るように頑張りました。松下さんも素晴らしい走りで、チームクルーもミスなく最後までやり遂げる事が出来たので、1年を通してチームが成長出来ていてそこはすごく良かったと思います。自分としても第1スティントで追い上げ出来て本当に良かったと思うので、次のレースこそ優勝してシリーズチャンピオンを獲りたいです」
松下信治選手のコメント
「レースはセーフティーカーでちょっと損をしているところがあると思うんですけど、自分としてはぶつからずにポイントが獲れて最低限の仕事は出来たんじゃないかと思っています。まだ300の車を上手く走らせられてなくてもどかしかったので、そこは成長して次のレースでもう少しタイムも上げられると思うので、もっと良い成績が残せるようにしたいです」