結果はガス欠だが、中身の濃いレースができた
予選、決勝ともにレース観戦日和となった富士スピードウェイ。決勝レースは450kmの長距離レース。昨日、入念な作戦を練った#8 ARTA MUGEN NSX-GTは、ウォームアップ走行は3番手のタイムを記録。7番手からの追い上げが期待された。
スタートドライバーは野尻智紀選手。1コーナーでは、前車がオーバースピードでコースアウトしてしまった為、5番手に浮上。野尻は順位をキープしたまま周回を重ね、22周目にタイヤ交換の為にピットイン。他のチームより先行してのピットインを行ったドライバー交代はせずに15番手でコースへ復帰。
他の車両も徐々に1回目のピットインが始まったが、実質2 番手を走っていた車を32周目に抜き、9番手に浮上。40周目には全車が1回目のピットインを行い野尻選手は2番手に浮上。順調に周回を重ね、61周目に2回目のピットイン。
大湯都史樹選手に交代。10番手でコースに復帰。77周目には2回目のピットインが終わり、4番手を走行。94周目に3番手を走行していた車にトラブルが出て、3番手浮上。4番手を走行している車が背後に迫ってきていて何とか抑えていたが、98周目にスローダウン。ガス欠により11位でレースを終える事になった。しかしながら、表彰台を狙えるポテンシャルは十分あるので、次戦に期待したい。
鈴木亜久里監督のコメント
「最後のスティントはタイヤとのマッチングが悪かったね。ガスは、計算上では十分足りていたんだけど結果的に足りなくなってしまって、3位表彰台をほぼ手中に収めていたので、ドライバーには申し訳ないことをしてしまった。しかし、速さはあるので次回頑張ります」
土屋圭市アドバイザーのコメント
「8号車は最後のスティントがあまり速くなかったので、それは課題だね。でも大湯はそんな状態でもよく頑張った。ガス欠についてはしっかりと見直さないとね。次回は頑張ります」
田中洋克チームディレクターのコメント
「良いペースで走れていたのですが、最後のスティントで選んだタイヤが合っていませんでした。同じタイヤを履いていた16は良いペースで走れていたので、なぜペースが上がらなかったのか原因を調べたいと思います。ガス欠については、十分走りきれる量を入れてあったのですが、実際には足りていなかったので、そうなってしまった原因を調べなくてはなりません」
野尻智紀選手のコメント
「結果としては残念ではありますが、こういったものを自分達で乗り越えていかなくてはいけないし、こうしておけばよかったという事が出てくると思いますが、そういったものを改善していけるのがこのチームの強みなので、また自分達にそれぞれ課題を持って鈴鹿に向かえば必ず良い結果が得られると思います。今日の結果だけ切り取ると非常に残念な結果ではありますが、僕らはもう前を向いているので、ファンの皆さまに支えてもらいながら戦って行きたいと思います」
大湯都史樹選手のコメント
「野尻さんが途中まで良いペースで走り順位も2番手まで上げてくれました。そこから色々な作戦の兼ね合いもあり、ボクがピットアウトした時は3番手でした。その時は柔らか目のタイヤを履きましたが、そのタイヤがこのコンディションに合っていませんでした。ペースをなかなか上げらかったのですが、何とか上手く使って、タイヤ持たせるというより、ペースを維持する事に集中しました。結果的に苦しい展開でしたが、それでも後ろを押さえるレースが出来ていたので、それは良かったと思います。燃料については攻めた戦略を取っていたので、それが上手くハマらなかったのですが、チームも次回までには対策を考えてくれると思っているので、更に強くなれるチームだと思いますし、自分も良いペースで走れていたので、自信をもって挑みたいです」