[本音対談]鈴木亜久里×土屋圭市“来年は倍返し!”2022年シーズンの振り返りと来シーズンに向けての意気込み | ARTA

2023.1.5

2023.1.5

[本音対談]鈴木亜久里×土屋圭市“来年は倍返し!”2022年シーズンの振り返りと来シーズンに向けての意気込み

ARTAにとって苦しかった2022シーズンが、11月6日の茂木でのレースで幕を閉じた。思い通りの結果とはいかなかったが、GT500は富士で、GT300は最終戦の茂木でそれぞれ1勝し、最低限の結果は残したと言えるだろう。

シーズンを終えたばかりの11月某日、鈴木亜久里総監督と土屋圭市エグゼクティブ・アドバイザーの両名に、今シーズンの率直な感想と来シーズンへの展望を聞いた。

■チームの再構築に苦しんだ2022シーズン

土屋:2022年シーズンは、ひとことで言うとARTA始まって以来史上最悪の年だった。

鈴木:ホントに歯車が噛み合わなかったよね。GT500もGT300も1つずつは勝てたけど、不完全燃焼な年になった。

土屋:でも、今までが良過ぎたっていう面もある。振り返ってみたら8号車も55号車も毎年シーズン終わりまでチャンピオン争いをしていたから。いい時があれば悪い時もありますよ。

今年に関しては残念ながら厳しい年になったけど、要因が明確というのは救いかな。人が大きく入れ替わったことが大きかったね。GT300はメカニックの入れ替えに加えて、2人とも新人ドライバー。1人でもNSXを知っている人がいれば大きく変わったと思うけど。

鈴木: ホント今年はGT500もエンジニアが変わって、一度バラバラになったものを組み立て直すのは大変だった。新人ドライバーだったGT300もそうだけど、チーム全体として勉強の年になっちゃったよね。

土屋:ドライバー2人が新人というのは、GT300のエンジニアは大変だったと思うよ。どっちか1人でもNSXを知っていて「こういうクルマにしたい」っていう明確なドライバーの要望があれば、そこに向かってクルマと作り上げていけばいいけどすべてが手探りになっちゃってたからね。

でも、ドライバー2人をしっかり育てられたのはチームとして大きい。しかも、最後の最後にウェイトを積んでいないガチンコ状態で勝てたしね。

鈴木:確かに最後に結果が出たのはよかったよね。ただ、今年1 年を考えると、2人とも新人ドライバーという体制になってしまって難しい面が多かった。そういった意味では、真一(高木真一選手)の存在は大きかったと思うよ。武藤選手も決して悪いドライバーではないけど、本人がNSXに慣れてないのは大きかったね。

鈴木:それとクルマとサーキットのコンディションに対して、タイヤが合わないことも多かったかな。そういった意味でも歯車が噛み合わなかった。最終戦の茂木ではそれが合って、本来のパフォーマンスを発揮できたと思う。

でも、今後はこういう(体制面での)失敗はしないですよ。

土屋:来年はバシっとね。

■2023シーズンは2台のGT500マシンと新体制で挑む

20年以上GT500とGT300の2台体制で参戦してきたARTAにとって、2023年は大きな転換点を向かえる。チーム関係者でさえ詳細が分からない中、2023年の体制と意気込みについて聞いた。

鈴木:来年のことを話しすると最後に勝ったGT300(55号車)は、残念ながら今年までです。有終の美にはなったけど(笑)

来シーズンはGT500のみの2台体制。今年課題だったメンテナンス体制については「無限」に任せることになって、テストはまだだけど、勝負できるという期待は今から感じている。

土屋:今年同様に新体制ではあるけど、メンテナンス含めプロフェッショナル集団なので不安はまったくないね。よく顔も知っているメンバーだし信頼していますよ。

鈴木:チームとしては、2台とも最高の状態で送り出せるんじゃないかな。その結果2台がチャンピオン争いする展開になったら理想的だよね。最後はチームとしてではなく、ドライバー同士の勝負で決めてもらえれば。

土屋:シーズン後半で、マクラーレンF1時代のセナとプロストみたいになったら最高だよね。

鈴木:来年はもう今シーズンのような失敗はしない。万全の体制を組んで全力で勝負していくので、ファンのみなさんもぜひ期待していてください。

鈴木・土屋:来年は倍返しです。

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