今季初めての完走で貴重な1ポイントをゲット
レース前のウォーミングアップ走行で、スタートドライバーを務める武藤英紀選手がコースに出ようとしたところ、ピットロード出口付近で突然エンジンがストールしてしまう。武藤はメインスイッチを入れなおし、何とか再スタートを切る事が出来た。
フォーメーション2周のあと、スタートが切られた。武藤はひとつポジションを上げ、15番手で1周目のストレートを通過。しかし、ここでFCYが導入される。500クラスの車両がスローダウン、ストップしてしまったためだ。
車両の回収が完了し、3周目に再スタートが切られた。
6周目から300クラスが500クラスのラップダウンになりはじめ、この混戦を利用して武藤は7周目の130R手前でひとつ順位を上げる事に成功。
次の周回のシケインで500クラスと300クラスの車両が接触し、セーフティーカーが導入される。この混乱で武藤は13番手に上がる。
13周目にリスタートが切られ、武藤はここで車両の振動があることを無線で訴えてきたが、ひとつ順位を上げて12番手に浮上。振動は残るものの何とか走行を続け、次のメインストレートで11番手にポジションを上げる事に成功。武藤のペースは良い。
武藤は18周目にピットイン、木村偉織選手に交代し20番手でコースに復帰する。
木村のペースはよく、29周目までに15番手にポジションアップ。35周目に500クラスと300クラス車両の接触があり、FCYが導入されたが、車両回収のためにセーフティーカーに切り替えられた。この時点で木村は11番手。40周目にリスタートが切られたが、ポジションをひとつ落としてしまう。前車にペナルティがあり、ポジションを11番手に挽回。その後は良いペースで周回を重ね終盤に入っていった。木村は最終ラップの混戦で隙を狙い前に出て、何とか1ポイントを獲得する事に成功した。
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「16番手からスタートして10位でチェッカーを受けてポイントを獲得する事が出来ました。今季初の完走でした。今までもパフォーマンスは高かったのですが、最後まで走り切る事が出来ていなかったので、きちんと最後まで走り切る事が出来ればポイントを獲る事が出来ると感じました。まずは予選が課題なので、次回は予選の前の方のポジション取って、良いレース運びをしていきたいです」
岡島慎太郎エンジニアのコメント
「ロングランが土曜のフリーで良くなかったのですが、幸い鈴鹿は事前にテストが出来ていたので、そのデータを参考にすることが出来ました。ウォームアップはバランスを確認しきれなかったのですが、オーバーステアが出てしまうところがあって、データ分析してレースに向けてアジャストしたら、それが当たって何とか良いペースを保つ事が出来ました。途中ペースが上がらないところもありましたが、次回の鈴鹿に向けて分析したいと思います。最後は偉織がドタバタで抜いてきてくれたので、ようやく1ポイントを獲る事が出来たので、良いレースが出来たと思います。次回の富士も頑張ります」
武藤英紀選手のコメント
「昨日の予選は自分のミスもあって、16番手スタートとなってしまいました。レースでは何とか追い上げようと強い意志を持って挑みました。木村選手につなぐところまでしっかり走らなければならないので、プッシュするところと引くところは上手く出来たと思っています。フリー走行から決勝に向けてセット変更をしたのですが、決勝は非常にバランスが良かったですね。後半の木村選手も安定した走りでようやくポイントも獲れてすごく大きなステップになったと思います。ここからシーズンを巻き返して行きたいと思います」
木村偉織選手のコメント
「この初めての高気温下の中で、走り切る事が出来ました。ウォームアップでは走る事が出来なかったので、レース前は暑さに対する不安がありました。タイヤは序盤グリップが良かったので、攻めていくことが出来ました。また1台1台落ち着いて抜いていくことが出来ました。相手のどこが遅くて、どこにチャンスがあるかをしっかり見極めて抜くことが出来たのではないかと思っています。まだ勝負に行った時の粗さは自分でもまだあると思っていますが、そこはひとつ課題として持ち帰り、それ以外は、終盤グリップダウンもあり、SC後に1台抜かれてしまいましたが、最後まで諦めずに走り最終ラップの最終コーナーで抜き返し何とか1ポイントを獲る事が出来ました。次も落ち着いてしっかり戦って行きたいと思います」