レースのペースは良かったが、残念な接触でリタイア。次回に期待。
今回、初めて導入される450kmレース。2回のピットイン、給油が義務付けられるが、タイヤ交換は自由だ。ドライバー交代も自由で、各チームの戦略で大きく順位が変わる要素が含まれている。
ARTA NSX GT3のスタートドライバーは武藤英紀選手。1周目は順位をキープして10番手でストレートを通過。ペースは良く、3周目には9番手に浮上。武藤のペースはトップグループと同じぐらいで、5周目には8番手までポジションアップ。しばらく8番手をキープしたまま周回を重ねるが、26周を過ぎたあたりからルーティンのピットインを始めるチームが出て、武藤は27周目に7番手を走行。武藤のペースは非常に良い。
ここでチームからピットインの指示が出て、29周目にピットイン。木村偉織選手に交代。給油、タイヤ交換を行い、コースへ送り出す。木村は17番手でコースに復帰。タイヤの温まりもよく、ラップタイムは良い。
しかし、33周目のヘアピンで他車と接触してしまう。ステアリングが切れなくなり、ピットに戻ったが、残念なリタイヤとなってしまった。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「レースでは気温と路面温度が我々のタイヤと合っていた部分があり、ペースもトップグループと同じくらいのタイムだったので、後半は上位に行けるだろうと思っていたら、接触してしまいました。速さがあっただけに、非常に残念ですが、次に向けて頑張ります」
岡島慎太郎エンジニアのコメント
「昨日のフリープラックティスのロングランセットは良くて、ウォームアップはそれと同じ状態だったので、アジャストしていきました。若干、オーバーステアの症状がありましたが、レースでは上位陣のペースと比べても遜色ないペースだったので、後半にチャンスがあると思っていました。武藤さんから偉織に代わるときに4輪交換していったのですが、9号車と接触してしまい残念なリタイヤとなってしまいました。しかし、富士はもう1回あるので、今回のデータを参考に次回の富士に生かしたいです」
武藤英紀選手のコメント
「正直もう少しペースを維持したかったのですが、思った以上にペースを上げる事が出来ませんでした。500クラスが絡んできた時に順位を落としてしまいましたが、ストレートスピードを生かして順位を挽回したりしていました。ペースは安定していましたが、もう少し高いレベルで安定させたかったです。自分のスティントでは現在持てる力は出せたのではないかと思います。後半は気温が下がるので、自分たちに有利に働くと思いましたが、次、頑張ります」
木村偉織選手のコメント
「武藤さんからバトンを受け取って、自分が2スティントを走る作戦で最後まで車を運ぶということを第一に決めていました。結果的に接触してしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。接触が自分の原因じゃないとしても、自分がもっと周りを見ていれば避ける事が出来たアクシデントかも知れません。もっと色々な可能性を俯瞰してみていかないとこのGTでは生き残れないと強く感じました。次も頑張ります」