岡島慎太郎エンジニアが、トラックエンジニアとなって2年目のシーズンが終了しました。ドライバーランキング4位、チームランキング5位でフィニッシュです。今季は、ドライバーが代わり、ルーキーの佐藤蓮を迎え、新たな出発となったシーズンについて振り返っていただきました。
アップダウンが激しい2021年、どんなシーズンだったか
岡島:「アップダウンが激しいシーズンでしたね。表彰台には3回乗れたものの、優勝は出来ませんでした。データエンジニアからトラックエンジニアになり、高木真一選手とは3年目となります。そして今季は、佐藤蓮選手がドライバーとして初めてチームに加入しました。ドライバーが代わるというのは、また一からですので、難しくもありますが、そんな中で結果も出ました。最終戦が近づくにつれて、タイトル争いにも絡み、シーズンを通して、右肩上がりだったと思います」
シーズンを通して感じたこと
―――――まずは良かった点から…
岡島:「一番良かったこと…。昨年、一昨年とツインリンクもてぎでのクルマのパフォーマンスが低く、結果が出ていませんでした。第4戦の夏のもてぎはダメでしたが、第7戦の2回目でブレイクスルーしました。2位表彰台という結果が残せて良かったです。それは、チームとしてもエンジニアとしても、非常に良かった点だと思います」
―――――では、悪かった点を…
岡島:「今年はアップダウンがあったと最初に言いましたが、ポイントが獲れないレースが3つ以上ありました。最終戦もそうでしたが、電気系のトラブルやクラッシュがあり、バタバタなレースウィークが結構多くありました。それを修復するメカニックたちの対応力が上がったということはありましたが、チーム全体として安定してた結果を出せないというところは、大きなマイナスポイントですね。来年はぜひ改善していきたいです。そして、ここ2年、自分がトラックエンジニアになってから、優勝が出来ておりません。何とも残念です。ぜひ来年こそ優勝をしたいですね」
来期に向けて行うこと、今思いつくこと
岡島: 「NSX GT3になって3年目のシーズンでした。セットアップ的には熟成してきていて、思い当たるトライが以前よりは減ったかもしれません。しかし、来年は車両側でEVOと呼ばれるアップデートキットが導入される予定です。ですので、また新しいセットアップを試すことが出来ると思うと、今から楽しみですね。それと、来季は、チームのオペレーションなども更に改善したいと思います。そして、ポイントの取りこぼしのないよう対策をし、万全に戦って行きたいですね」
―――――今季、チームへ迎えた佐藤蓮選手は、どのようなドライバーでしょうか
岡島:「ルーキーですから、SUPER GTが当然初めて。ブリヂストンタイヤも初めて。当初は乗り方に、とても苦労をしていました。しかし、こちらが言ったことに対して、次のレースまでにはドライビングを修正してきていましたね。その彼の努力が、徐々にシーズン後半に向けて結果を伴うようになり、55号車が全体的に右肩上がりとなるシーズンになりました。彼の地道な努力により、ドライバーとしてのスキルも少しずつ上がってきたと思いますね。チームメイトの高木真一選手の経験値とアドバイスから、どんどん学んで、早い段階で、もっともっと速く走れるようになっていくと思います。今回、他車へ追突するという本人にとってもチームにとっても残念なことがありましたが、それまでの彼の頑張りは素晴らしいものでした。来年のラインナップは、今の段階ではわかりませんが、彼がまた55号車をドライブしてくれることになるなら、お互いチームとして二人三脚で 、また頑張って行きたいと思っています。今年も応援ありがとうございました!」
シーズンを駆け抜けあっと言う間の一年。きっとシーズン中は、クルマのことを常に考える日々だったのでは?と思います。最終戦を終えたばかりでお話を伺いましたが、今回はタフなレースウィークを過ごしたので、オフはしっかりリフレッシュしたいとのことでした。
来期はぜひトラックエンジニア初優勝を遂げ、若い岡島エンジニアがはじけるところを見たいところです。
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