ARTAのプロデューサーでチーム監督も務める鈴木亜久里。エグゼクティブアドバイザーとしてチームを支える土屋圭市。 “レジェンド”の2人に、SUPER GTの舞台となるサーキットの見どころや楽しみ方を解説してもらう。
鈴木亜久里 監督/プロデューサー
1960年生まれ。レースファンならずとも名前を知るモータースポーツ界の立役者。国内外のレースシーンに刻んだ
輝かしい戦歴は数え切れない。1990年日本GP3位、日本人で初めてF1の表彰台に上った。1998年ル・マン24時
間耐久レース3位入賞。1998年よりARTA(オートバックス・レーシング・チーム・アグリ)プロジェクト活動開始。
現在は若手の発掘や育成に全力を注いでいる。
土屋圭市 エグゼクティブアドバイザー
1956年生まれ。ドリフトキング(ドリキン)のニックネームを持つ土屋圭市。
ツーリングカーでのレースを中心に活動し、数々のタイトルを獲得。
1995年ル・マン24時間レースGT2クラス優勝。
2006年よりARTAエグゼクティブアドバイザーを務め、勝つためのチームづくりに一翼を担う。
コース前半は、昔のレイアウトのような迫力がある
富士スピードウェイができたのは1966年で、日本では鈴鹿サーキットに次いで長い歴史を持つレーシングコースとして知られている。F1日本グランプリの開催に向けて、2005年にコースを大改修し、コースの最大の特徴である1.4kmの長い直線を残しつつも、多種多彩なコーナーが散りばめられている。
鈴木亜久里総監督と土屋圭市エグゼクティブアドバイザーともに、現役時代は旧型のレイアウトでレースを戦っていたのだが、その当時はとにかく“難しくて、面白い”コースだったという。
「昔のレイアウトは、本当に度胸がいるコースでした。特に最終コーナー!あそこはクルマによるんだけど、ダウンフォースがないクルマだとリアが滑って、めちゃくちゃ難しくなる。でも、予選の時はアクセル全開だったなぁ……」(鈴木亜久里)
「正直、昔のレイアウトを知っている我々からすると、今のセクター3はどうしても物足りなさを感じてしまいます。昔のレイアウトは“イチかバチか”みたいなところがあって、特に最終コーナーはすごく難しかったです。あと雨が降った時はさらに難しくなって、Bコーナー(現在のダンロップコーナーに当たる場所)から最終コーナーまで何回アクセルワークをするんだというくらい。それくらい難しいし、面白かった」(土屋圭市)
ただ、リニューアルした新レイアウトでも、特にコース前半のセクター1とセクター2と呼ばれる区間は、昔の雰囲気とほとんど変わっていないのだという。
「特にセクター1とセクター2は、昔の面影は残っています。1コーナーはほとんど変わっていないし、コカ・コーラコーナーもエスケープゾーンが広くなったので、安全になりました。100Rとかヘアピンもそうですね。だから、コースの前半はオールドレイアウトに似ていてチャレンジングだし面白いです」(鈴木亜久里)
「そう。特にコカ・コーラコーナー。昔はAコーナーというシケインになっていたんですけど、コース改修の時に今のようなレイアウトになりました。コカ・コーラコーナーから100Rという組み合わせは本当にチャレンジングになりましたね」(土屋圭市)
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オススメの観戦ポイントは“3ヶ所”
それでは、ファンが観戦する上でどこに注目すれば良いのか? その質問をすると、真っ先に答えたのが土屋圭市エグゼクティブアドバイザーだった。
「やっぱりコカ・コーラコーナーと100Rでしょう!」(土屋圭市)
「でも、コースの内側だから見づらいんだよね」(鈴木亜久里)
「だけど、迫力あるよ!100Rのイン側なんて本当に迫力あるよ!」(土屋圭市)
確かにトヨペット100Rコーナーは、富士スピードウェイの中で最も客席とコースの距離が近い場所。さらに、このコース屈指の高速コーナーであるため、かなりの迫力を味わうことができる。
一方、鈴木総監督は白熱したバトルが観戦できる2つのポイントを勧めてくれた。
「お客さんが見るんだったら、最終コーナーの内側かな。ここだと、セクター3がほとんど見えます。スピードがそこまで出る場所じゃないから迫力がある感じにはならないだろうけど、色んなバトルだったりとか、どういうレースをしているのかを見渡すことができますね」(鈴木亜久里)
「あとは1コーナー。やっぱり時速300kmからのブレーキング勝負は面白いですよ」(鈴木亜久里)
「そうだね。ブレーキング勝負がみられるのは、1コーナーですね」(土屋圭市)
今シーズンは、最終戦が富士スピードウェイで行われる予定となっている。ぜひ、2人のレジェンドの意見を参考に、観戦エリアを決めてみては、いかがだろうか。
国内最大の観客動員数を誇るカーレース「SUPER GT」に参戦するARTA(エー・アール・ティー・エー)は、
1998年、元F1ドライバーの鈴木亜久里氏とオートバックスセブンが協力し、「世界に通用するドライバーを育成すること」を目的に設立しました。
設立21年目にレーシングチームとしての活動だけではなく、「レーシングスポーツブランド」として生まれ変わりました。
ARTA GALS
ARTA GALSは2018年以降、「Aggressive & Passion」をマインドキーワードとして掲げ、美しさ・強さを表現する「BEAUTY」、姿勢や所作などを示す「PROFESSIONAL」、そして笑顔やおもてなしの「HOSPITALITY」の3つの構成要素の体現者として進化し、活動しています。
2021年のARTA GALSは綾瀬まお(あやせまお)、神尾美月(かみおみづき)、はらことは、藤澤響花(ふじさわきょうか)、真木しおり(まきしおり)が務めます。また、新たに沢すみれ(さわすみれ)の6名体制です。
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