ARTA 鈴木亜久里・土屋圭市が語る「ツインリンクもてぎ」 | ARTA

2021.7.15

2021.7.15

ARTA 鈴木亜久里・土屋圭市が語る「ツインリンクもてぎ」

ARTAのプロデューサーでチーム監督も務める鈴木亜久里。エグゼクティブアドバイザーとしてチームを支える土屋圭市。“レジェンド”の2人に登場してもらい、SUPER GTの舞台となる各サーキットの見どころや楽しみ方を解説してもらう。

鈴木亜久里 監督/プロデューサー

1960年生まれ。レースファンならずとも名前を知るモータースポーツ界の立役者。国内外のレースシーンに刻んだ
輝かしい戦歴は数え切れない。1990年日本GP3位、日本人で初めてF1の表彰台に上った。1998年ル・マン24時
間耐久レース3位入賞。1998年よりARTA(オートバックス・レーシング・チーム・アグリ)プロジェクト活動開始。
現在は若手の発掘や育成に全力を注いでいる。

土屋圭市 エグゼクティブアドバイザー

1956年生まれ。ドリフトキング(ドリキン)のニックネームを持つ。
ツーリングカーでのレースを中心に活動し、数々のタイトルを獲得。
1995年ル・マン24時間レースGT2クラス優勝。
2006年よりARTAエグゼクティブアドバイザーを務め、勝つためのチームづくりに一翼を担う。

2つのコースを合わせ持つのが特徴のツインリンクもてぎ

今回、2人に聞くのは栃木県芳賀町にあるツインリンクもてぎ。1997年8月から営業を開始し、現在ではSUPER GTやスーパーフォーミュラなど、国内トップカテゴリーのレースが開催されているほか、オートバイの世界選手権であるMotoGPの日本GPで使用される会場としても知られている。

このコースの特徴は、2つのタイプのコースがあるということだ。SUPER GTなどで使用するのはロードコースと呼ばれる1周4.801kmなのだが、それを囲むように「スーパースピードウェイ」と呼ばれる楕円形状のコースがある。

当初はアメリカで人気のあるインディカーやNASCARも開催され盛り上がっていたのだが、2011年に発生した東日本大震災の時にコースが大きなダメージを受けてしまった。このため、オーバルコースを使用したレースは開催されなくなってしまっており、イベントなどで一部使用されるのみとなっている。ただ、日本ではこういったタイプのコースは珍しかったこともあり、開業当初は大きな注目を集めた。

またSUPER GTでは、シーズンの最終戦としてカレンダーに組み込まれることが多く、年間チャンピオン決定の場所になるなど、数々のドラマが生まれてきたコースでもある。

フルブレーキングと急加速の繰り返し

早速、2人にコースの印象を聞くと、返ってきた答えは他のコースとは大きく変わった特徴があるということだ。

「ストップ&ゴーのコースですね。フルブレーキと急加速、これの繰り返しです。ドライバーとして面白いなと感じるのはS字ですね。ヘアピンもしっかりと低速まで落ちるし、コーナーひとつひとつをとってみると、ジムカーナに似た印象もあって、そこは鈴鹿とかと比べると大きく違います。もてぎが面白いなという人は大排気量車に乗っているケースが多いと思う。加速を楽しむというコースかもしれません」(土屋圭市)

「鈴鹿サーキットの時はメロディというかリズムが必要なコースでしたが、もてぎはそうじゃないんですよね。コーナーが細切れになっているので、鈴鹿のような流れとは違います。鈴鹿の場合はひとつのコーナーでミスをすると、その次のコーナーがどんどんキツくなっていくんですけど、ここはそれがないんですよね」(鈴木亜久里)

“追い抜きが難しい”と言われるツインリンクもてぎ、その理由は?

またツインリンクもてぎは、レース中の追い抜きが難しいと言われているのだが、それについて鈴木監督はこのように説明してくれた。

「最終コーナーがタイトなので、そこでスピードが落ちすぎてしまって、その長さのストレートなので、抜くまでに至らないんですよね。スリップストリームが効くスピードに達したくらいで次のコーナーに入っていってしまうんですよね。横に並びかけられるほどのスピード差を作ることができないんですね」(鈴木亜久里)

「そう、追い抜こうとなると、もう少しストレートの長さが欲しいんですけど、そこがこのコースでのレースを面白くしています。」(土屋圭市)

「直前のコーナーでスピードが落ちたとしても富士スピードウェイくらいのストレートの長さがあれば、追い抜きができるチャンスは増えてくると思います」(鈴木亜久里)

とはいえ、SUPER GTの場合はGT500・GT300との混走があるため、レース中に追い抜きシーンが見られることも少なくない。こういったコースの特徴を踏まえた上で、どのようにチャンスを作っていくのかというのも、見どころのひとつとなりそうだ。

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オススメの観戦ポイントは?

そんなツインリンクもてぎなのだが、おすすめ観戦ポイントについては2人とも意見が一致しており、90度コーナーとS字を挙げた。

「ダウンヒルストレート終わりの90度コーナーでしょうね。オーバルコースが間にあるので、どうしてもコースと客席が離れてしまっていますが、とても迫力のあるコーナーだと思います。」(土屋圭市)

「やっぱり90度コーナーだよね。あそこは下りながらのブレーキングでなかなか止まりにくくて、難しいコーナーでもあります。あとはS字の上のところ。そこは丘になっていて見渡すことができるので、あそこも良いと思います」(鈴木亜久里)

ツインリンクもてぎは、関東からも近く、毎年多くのファンで賑わうコースとしても知られている。ぜひ、この機会にサーキットへ足を運んで、観戦してみてはいかがだろうか。

国内最大の観客動員数を誇るカーレース「SUPER GT」に参戦するARTA(エー・アール・ティー・エー)は、
1998年、元F1ドライバーの鈴木亜久里氏とオートバックスセブンが協力し、「世界に通用するドライバーを育成すること」を目的に設立しました。
設立21年目にレーシングチームとしての活動だけではなく、「レーシングスポーツブランド」として生まれ変わりました。

ARTA GALS

ARTA GALSは2018年以降、「Aggressive & Passion」をマインドキーワードとして掲げ、美しさ・強さを表現する「BEAUTY」、姿勢や所作などを示す「PROFESSIONAL」、そして笑顔やおもてなしの「HOSPITALITY」の3つの構成要素の体現者として進化し、活動しています。

2021年のARTA GALSは綾瀬まお(あやせまお)、神尾美月(かみおみづき)、はらことは、藤澤響花(ふじさわきょうか)、真木しおり(まきしおり)が務めます。また、新たに沢すみれ(さわすみれ)の6名体制です。

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