ARTA OFFICIAL PHOTOGRAPHER宮田正和が毎レース数あるショットから厳選して選んだ一枚をメッセージとあわせてご覧下さい。
朝から雨が降り続き、予選を目前に控えても強弱はあれども止むことはない。
普通ならチームのフォトグラファーは、予選はピットに張り付く。
理由はいくつかあるが、予選は周回数も少なく、何よりもポールポジションのドライバーの写真、
チームの喜びぶりなどを撮る必要があるからだ。
だが今回は直前になり、なぜか「コースに行こう!」思った。
と同時に同僚のフォトグラファーにポールを取った時のバックアップを頼み、コースへ向かう。
早く決めていればシャトルバスでイージーに行けたのだが、予選開始の直前の決断だったので間に合わなかった。
行きたいと思っていたヘアピンまで歩くしかない…
ピットレーンを通り抜け、コースを逆回りにひたすら歩き、
ダウンヒルストレートを黙々と雨に打たれながら登り、開始直前になんとかヘアピンまで辿り着く。
雨量の変化はあれども、雨は止むことなく降り続いている。
コースアウトする車両も続出し、僕が撮りたい500クラスが開始される頃には雨空の影響もあり、
すでに日没に近い暗さだ。飛沫が上がりマシンの全体は見えない。
でもこんなシーンが撮りたかった!久しぶりにフォトグラファーの感性を刺激する光景を堪能。
「予選でピットを離れる」冒険をした価値はあったと思う。
BODY:CANON EOS R3
LENS:RF100-500 F4.5-7.1L : 1/20 sec
F:8.0