ARTA MECHANICSの原点LEGAVELO「カッコいい」デザインのルーツを掘り下げる

ARTA MECHANICSの原点LEGAVELO「カッコいい」デザインのルーツを掘り下げる

2023.3.31


ARTA MECHANICSのカスタムカー第1弾であるLEGAVELO。東京オートサロン2022で鮮烈なデビューを果たしてから、1年余りが経過した。

東京オートサロン2023では、カスタムカー第2弾VIGALEをお披露目。両極端な2台のカスタムスポーツカーが大きな話題を呼んだことは、記憶に新しいだろう。

さらに、今春ARTA MECHANICS初の旗艦店「ARTA MECHANICS&INSPIRATIONS」のオープンが控えている。スポーツカー新時代を切り開く2台のカスタムスポーツカーも公開予定だ。

一般公開を前に、LEGAVELOとルーツであるホンダ NSXの持つスペックについて深掘りしていこう。

NSXをさらに「カッコいい」クルマへと昇華させたLEGAVELO

NSXカスタムスポーツカー LEGAVELO リガヴェロ

ARTA MECHANICSは、プロジェクト発足時からカスタムカーにおいて“リフィニッシュ”させることにこだわっている。ARTA MECHANICSが掲げるリフィニッシュは、カスタムカー市場にありがちな「これ見よがしな付加価値」ではない。

今春オープン予定「ARTA MECHANICS&INSPIRATIONS」についてはコチラ

ベース車へのリスペクトを忘れず、アイデンティティーを尊重し、残すべきものと無くすべきものを吟味して新たな命を吹き込む。これこそがARTA MECHANICSの提唱するリフィニッシュだ。

LEGAVELOは、このリフィニッシュを具現化したカスタムカーといえる。ホンダ NSXにARTA MECHANICSの考える新たな価値観を吹き込んだ“新しいNSX”。より多くの人に、クルマのカッコよさと楽しさを伝えるために生まれたクルマこそがLEGAVELOだ。

「ATHLETE & EXECUTIVE」を意識したリデザイン

NSXカスタムスポーツカー LEGAVELO リガヴェロ

LEGAVELOは「ATHLETE & EXECUTIVE」を骨子にリデザインされている。レースを愛している方だけでなく、スポーツが好きで自らも身体を鍛えているアグレッシブな方からの支持を目指した“攻め”のデザインだ。

しかし、ベースであるNSXはどちらかといえば“紳士的”な雰囲気を纏っている。似て非なる両者の違いを、LEGAVELOのデザインを深掘りしながら追求していこう。

ラグジュアリーかつ軽量と高剛性を両立したドライカーボン

NSXカスタムスポーツカー LEGAVELO リガヴェロ ドライカーボン

LEGAVELOの最大の特徴は、潤沢に使用したドライカーボン素材だろう。軽量かつ強靭な素材は、NSXが備えるレスポンスの良さを再現するためになくてはならない存在だ。さらに、美しい綾織り模様がエレガントな雰囲気に仕上げている。

カーボンパーツは、インテリアにもふんだんに使用されている。純正ではシルバーパーツを採用している部分も、LEGAVELOはすべてカーボンパーツに置き換えた。煌びやかな派手さではなく、上質で落ち着いた大人の空間を演出するために。

ユーザーエクスペリエンスを尊重するためのこだわりの素材

NSXカスタムスポーツカー LEGAVELO リガヴェロ 内装 インテリア

「オーナーだけの特別な空間」にこだわるために、シートやステアリングにはダイナミカスエードを採用。適度なホールド感が得られることで、クルマとの一体感を高めている。

黒一色で統一されつつ、単調な素振りは一切見せない。なぜなら、異素材を組み合わせた陰影が抑揚のあるデザインを演出しているからだ。統一感のあるシックな印象は外からも見て取れるが、光の反射による色合いの変化や、触れるたびに移り変わる表情は、運転席に乗るオーナーにしかできない体験となるだろう。

しなやかに流れるような筋肉美を表現したフロントセクション

NSXカスタムスポーツカー LEGAVELO リガヴェロ

ボンネットの左右にある “膨らみ”にも注目してほしい。エッジィなデザインのボンネット中央部分は控えめな高さに留めつつ、フロントフェンダーへ向かって隆起する艶やかな曲線。然り気なく主張する、官能的な筋肉美を思わせる。NSXはスッキリと魅せていたフロントに、LEGAVELOでは洗練されたアスリートのようなしなやかな力強さを付与した。

美しいラインは、熟練した職人がち密な計算と試行錯誤を繰り返して得たもの。単なる「力強い肉体美」「凛々しい表情」などといった言葉では推し量れない、ホンモノを知る大人にこそふさわしいフロントセクションが完成した。

ミッドシップレイアウトを維持しつつリアビューに“個性”を付与

NSXカスタムスポーツカー LEGAVELO リガヴェロ

NSXは、車軸の間にエンジンを搭載するミッドシップレイアウトを採用している。ミッドシップレイアウトは前後左右のタイヤの荷重バランスが平均化しやすいため、タイヤのグリップ力が効率よく発揮され、旋回性能が向上するメリットがある。

ミッドシップレイアウトは、NSXが持つスポーツカーとしてのアイデンティティを尊重するために欠かすことのできないポイントだ。しかし、どうしても動かすことのできないエンジンがあるため、リアセクションのカスタマイズには制限がある。また、一歩間違えるともともと整っているデザインバランスを崩しかねない。

ARTA MECHANICSは、LEGAVELO“らしさ”を表現するため、あえて改革に挑戦。ダウンフォースを生み出すドライカーボン製の大型リアディフューザー、左右に搭載された大型のダクト。国産スーパーカーを体現する4本出しマフラー。NSXの面影を残しつつ“唯一無二”のリアビューへと昇華させた。

“日常”と“非日常”を体感できるVIGALEとLEGAVELO、そして…

GR86カスタムスポーツカー VIGALE ヴィゲイル

東京オートサロン2023では、カスタムカー第2弾としてVIGALEがお披露目された。トヨタ GR86をベースとし、LEGAVELOとは異なるシャープなラインと超光沢シルバーが映える風貌は、熱気に満ちた幕張メッセ内を行き交う人の足を止めた。

ラグジュアリーかつ剛性感を体現したLEGAVELOが“非日常”なら、シャープで控えめな上品さを漂わせるVIGALEは“日常”に寄り添ったカスタムカーといえる。一見相反する両者だが、クルマへのリスペクトを忘れずリフィニッシュさせる点に変わりはない。

ARTA MECHANICSは、クルマの楽しさや魅力を広めていくために誕生したカスタマーブランド。国産スポーツカーの「カッコいい」未来を創造し新たな選択肢を示し続ける。スポーツカー市場の未来に何があるのか、ぜひその目で見届けてほしい。

ArtaArta mechanics