
DRY CARBON
軽さと強さを両立する
ドライカーボン

F1やGTマシンといったトップカテゴリーのレーシングカー、また、航空機や宇宙ロケットなど、これらに共通して求められるのは、性能を最大限発揮するための軽さと強さだ。
“軽さと強さ”トレードオフの関係にある性質を両立する素材として使われているのが、CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastic)、いわゆるドライカーボン。カーボンにはウエットカーボンとドライカーボンの2種類があり、どちらも炭素繊維を樹脂で固めたものであることは同じだが、製造工程と使用する樹脂の種類により、その性能は大きく異なる。

01
マトリックス樹脂を含浸させた
プリプレグを採用

メス型にカーボンシートを敷き、樹脂を流し込むことで成型するウエットカーボンは、比較的安価で制作できるものの、炭素繊維の含有率が低く樹脂の量が多いため強度と重量でやや不利。対してドライカーボンは、炭素繊維にマトリックス樹脂を含浸させたプリプレグを採用し、樹脂の量を極限まで減らし炭素繊維の含有率を上げ結束を強固にできる。
強度があることでウエットカーボンより薄くすることができることに加え、ドライカーボンはアルミに比べ約20%、スチールと比較すると約50%比重が小さい。そのため、ドライカーボンを使用したパーツは、同じ面積でも結果的に軽くすることが可能。そして、その軽さは速さに直結する要素だ。
02
安全性と美しさを
永く維持できる

また、ドライカーボンは優れた疲労強度を備え、長期的な耐熱性と長寿命を実現。金属に比べ熱膨張を起こさないことで、美しい見た目を永く維持することができる。
そして、ドライカーボンを使用することで挙げられる大きなメリットは、ほかの素材に比べ剛性が高いこと。カーボンパーツが装着されることで、車両の安全性を最大限向上させることにも繋がる。


03
ラグジュアリーで
美しい綾織りカーボン

LEGAVELOのカーボンパーツには、人間の髪の毛の10分の1という極めて細いカーボンファイバー(炭素繊維)を使い、見た目にも美しい仕上がりとなる綾織りを採用。表面にクリア塗装を施すことで、幾何学的なカーボン柄を露出させた。
GTカーからインスピレーションを得つつ、まるで戦闘機のようなメカニカルなフォルムとは裏腹に、ラグジュアリーで美しいディテールを演出する。
04
ボディ全体の65%に使用

スーパースポーツであるホンダ NSXには、カーボンフロアーやオプションのセラミックマテリアル製ディスクをはじめ、純正でも多くのカーボンパーツが使用されている。
さらにLEGAVELOには、ボンネット、ルーフ、リアウイング、フロントアンダースポイラー、リアディフューザー、ダクト類にドライカーボンを採用。ダウンフォースを受け止め安全性を高める強靭性を持たせつつ、ハイレスポンスな操縦性に寄与する軽量化に成功した。
